2月4日の立春が過ぎて暦の上では春になりましたね.
まだあと少し寒い日が続きますが、これから暖かくなる春に向けて東洋医学からみた「春の過ごし方」をご紹介します。
東洋医学の季節の考え方
東洋医学の考え方の中に「陰陽学説」というものがあります。
この世のものは全て「陰」と「陽」に分けられるという考え方です。
陰は、月のイメージで、静か、冷たい、重い、などです。
陽は太陽のイメージで、暖かい、躍動的、軽い、などです。
東洋医学では季節の移り変わりを、陰気と陽気の移り変わりで考えます。
春になると、冬の間に地下に沈んでいた陽気が少しずつ地上に出てきます。また、これまで盛んだった陰気が徐々に地下へと沈んでいきます。
地上で陰気と陽気の量が等しくなる(陰気と陽気が入れ替わる)のが春分と秋分です。
春には、春分を境に陰気より陽気の方が増えてくるため、昼間の時間が長くなっていきます。
季節の特徴
春は冬に盛んだった陰気が衰えていくかわりに、陽気が増してくる時期です。
人の身体も同じように、自然界の働きに応じて陽気が増え活動的になっていきます。
陽気は外に向かって出ていこうとしますが、発散する力が充分でないと、余分な陽気が身体のあちこちに溜まりのぼせやほてりなどの熱症状を引き起こします。
春の過ごし方
それでは、東洋医学からみたオススメの春の過ごし方をご紹介します。
1,のんびり、ゆったり過ごす
春は緊張感やイライラを感じやすい季節です。生活では、ゆったり、のんびり、リラックスしてストレスをためないことを心がけます。
2,朝の陽気を取り込む
春は早く起きて、 散歩をすると良いとされています。徐々に盛んになっていく朝の「陽気」 をからだに取り込むことで体のバランスも整います。
3,新しいことを始める
春は陽気が芽生え、生命が動き出す時期なので、何かを始めたり、生み出す力があり、やる気も自 然の力に乗ります。
気になっていたり興味があることに新しくチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
おすすめの食材
春の不調を改善するために薬膳の考え方でおススメの食材をご紹介します。
・陽気の発散を助ける食べ物「生姜、ニンニク、唐辛子」など
春になり体のあちこちに余分な陽気が溜まり不調が起こっているときには、陽気の発散を助ける食べ物がおすすめです。
軽く発汗すると適度に陽気が発散されます。
・体を引き締めのぼせを下げる食べ物「レモン、酢、ざくろ、梅」など
春の陽気が上半身にのぼり、ほてりやのぼせ、頭痛などを感じたときには、体を引き締めのぼせを下げる食べ物がおすすめです。
適度な酸味を取り入れましょう。
春は環境が変わることも多く、寒い日と暖かい日が混在して気温も安定しないので、体調を崩す方も多いのではないでしょうか。
東洋医学の考え方を取り入れた春の過ごし方を行い、暖かい春を元気に楽しみましょう。